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「遠くの空に消えた」

世田谷のProducerさんにご招待いただいて、8月18日(土)全国放映スタートの映画「遠くの空に消えた」の試写会に行ってきた。

だいぶ時間がかかってしまったけれど、今日はそのレビュー。

同映画は、「GO」や「世界の中心で、愛をさけぶ」など、日本映画を代表する数々の作品を手がけてきた行定勲監督の最新作。

まず、思ったことは、これまでの監督の作品と同じテイストを求めて観たら、見誤ると思う。これは、心を素にして、監督の世界に一緒に入り込んで観る映画。

時代考証?現実性?固定概念?そんなものは取っ払って、観た方がいい。リアリティを追求して作られた映画ではないことには、直ぐに気が付く。

観ている時に思ったのは、これはお伽話みたいだ、ということ。そして、舞台の劇を観に来ているような感覚を覚えた。それぞれの役が際立っているからだろうか、あるいは意外なドタバタ感からか。

主役の神木隆之介君の、天才的な演技のリアリティに引きずられて、舞台設定や登場人物、他の全てにリアリティを求めたくなってしまいそうになるが、実は彼がリアルであればあるほど、それ以外の世界が変わっていて面白い存在だという対比に気付く。

彼が目で演技し、ちょっとした表情に奥行きを持たせ、観客を映画の世界に容赦なく引きずりこんでいる隙に、"変な人たち"が物凄い勢いで世界に割り込んでくる、そういう感じ。要は、よくよく考えたら、彼と親友の悪ガキ以外、みんなオリジナルで、エキセントリックで、奔放で、アブノーマルなのだ。

でも、そういう人たちが織り成す優しさ、怒り、複雑な思い、などが絡み合って、不思議な化学反応を起こし、ユニークな結末へと収束していく。一つの独特な世界観を持った、観終わった後に、不思議なポカポカ感が心に残る映画。

一つのHAPPYな結末に収束する、という点では、これは以前「THE 有頂天ホテル」のレビューに書いた、一種のヴォードヴィルというジャンルかも知れない。行定監督がそれを意識して狙ったのかどうかは分からないが、これを観た人が、奇跡を信じて幸せになって欲しい、と願って制作したようなので、そういう意味では、期せずしてヴォードヴィルになっていたのかもしれない。

そんなわけで、リアリティにこだわった、「次郎物語」みたいな映画を期待するのであれば、これは明らかにジャンルが違うので、止めておいた方がいい。これはファンタジーであり、ある種のヴォードヴィル。
 
劇が好きな人や不思議な世界観の映画が好きな人は、ハマるのではないかと思う。私に限って言えば、両者なので、こういう映画は結構好き。
 

 
追記: 
あと、かなり個人的な話になるが、チャン・チェンがかなり変わった役どころで出ているのが面白かった。どんな役であれ、やはり格好いいのに変わりは無いのだが。今回、日本語を喋っていたのが、また新鮮でよかった。あんな素敵な人が異世界から迎えに来たら、ついて行っちゃうよ(笑)。間違いなく。
 
 
 
 
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Notifié le le dimanche, juillet 15, 2007 à 02:53 PM

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