パリ: 初めての産婦人科検診
義父の紹介で、義理の両親の家から歩いて10分ほどの大きな病院にある産科医の先生に診てもらうことになった。義父のお友だちなので、義父も付き添って来てくれた。
目的は3つ。
- 産科の医学の進んだフランスで、上海で診てもらっている内容について、セカンドオピニオンをもらう
- 第2子の妊娠の経過を確認
- 上海では隠れて見えなかったので、超音波で性別確認したい
上海の病院で、カルテと血液検査の結果を全てコピーして貰っていたので、それを先生に渡して、全てのページ&項目をチェックしてもらった。
先生は産婦人科の主任の先生で、とても偉い方らしいのだが、余裕の為せる技なのか、真面目な診断は真面目に言うのだが、同時にずっとジョークばかりとばしていて、本当に面白い先生だった。しかも、黙っていれば2枚目なのだが、いたずらっぽい笑顔を浮かべながら、お経みたいにモゴモゴ早口で話すので、それはそれは滑稽だった。
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先生:「え〜、基本的な質問をします。アルコールやってる?煙草やってる?コーヒー飲んでる?」
私:「どれもやってませんw 煙草は一度も吸ってた事無いです」
先生:「ホント?一度も!?え〜、一度も?」
私:「ああ、まあ、学生の時にふざけて吸ってみたことありますけど・・・嫌いだったんで、たぶん人生で2回だけです」
先生:「ふむ。じゃ、コカインやってる?」
私:「ぶ、やってませんっ!!」
産科医の先生に、コカインやってますか?と訊かれたのは初めてだったので、少し面食らった。フランスだと本当にこれが医師の基本的質問に入るのかも知れないが、と思ったりもしつつ。
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先生:「データを診る限り、この妊娠は全く問題ないね。トリソミーの可能性も1/21,000という、もの凄い低い確率だし、トキソプラズマも大丈夫。etc. etc. 上海でしていた生活と同じ生活をして、食べる量も同じくらいで・・・と続けたら、全く問題ないでしょう。」
私:「先生、実はパリに来てからすっごい食べ過ぎなんです・・・ごはんが美味しいので・・・」
先生:「う〜ん、フランスは食べ物が美味しくってごめんね〜 ^^ おいしい料理ばっかりで、本当にごめんね〜」
・・・と、料理についてやたら卑下自慢する先生。
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先生:「超音波の画面は、お義父さんも一緒に診ても問題ないかな?別に全裸になるわけじゃないから心配しないで。お腹出すだけ。」
私:「(爆)。全然問題ないですよ。わざわざ確認してくれてありがとうございます。」
先生:「私はその辺の失礼なフランス人とは違うものでね〜。ちゃんと確認するんだ。はっはっは。」
・・・と、暗に、自分は紳士だとアピる先生。
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私:「性別はどちらでしょう?」
先生:「う〜ん、多分ね、女の子だね。それか、ペニスの無い男の子!」
え〜、結局、どっちなんでしょう、先生!?一生懸命、胎児を刺激して、ポジションを変えてみようとしてくれていたが、べべは恥ずかしがりやなのか、確定的では無かったので、義父がまた後日超音波の検診を予約してくれていた。
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先生:「そうそう、ノルマンディーに行っても、チーズは食べちゃだめだよ。ノルマンディーはチーズ美味しいからねぇ〜。つらいねぇ。」
私:「先生、それ、真面目な話ですか?冗談ですか?」
先生:「真面目な話だよ。やっぱりどうしても細菌とか入っちゃうからね。あとは、生身の魚や肉はダメだね。よく勘違いされてるけど、冷凍してても、特定の細菌は別に死なないからね。日本人は妊婦でも寿司を食べちゃうらしいけど。肉は、よく焼いたものだけね。」
義父:「チーズもダメかなぁ・・・?」
先生:「ダメだよ。わぁ、残念だね。ノルマンディーはチーズが美味しいからね〜。残念だねぇ〜。」
・・・と、先生にダメ押しされると、残念感が増す。義父もとても残念そうな顔をしていた。チーズを食べられないなんて、フランス人にとったら死ぬほど苦痛だと思うのかも知れないが、別に私はチーズを食べられないくらいでは何とも ^^
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こんな感じで、一事が万事、面白い先生だったのだが、超ベテランで、義姉も3人の子どものうち2人はこの先生にお世話になって産んだそうで、とても信頼しているらしい。
日本に居た時に、切迫早産で3ヶ月も入院していた件についてシェアすると、「なぜ患者にそこまで負担をさせる方法をとるのか?金銭的にも身体的にも、理解しかねるよ。診断するだけじゃなくて、患者の置かれている状況について、総合的なバランスを考えるのが医者の仕事だ。フランスだったらせいぜい自宅安静だよ。」と、非常に疑問を感じていたようだった。恐らく、日本では産科医の数が少ないので、リスクを回避する為に・・・と私が個人的見解を説明してみたのだが、先生、まったく聞いちゃいなかった。興味無かったんですかね、ハイ ^^ ; 上海の産科では、私の入院経験を考慮して、子宮頸管長に一応細かく気を遣ってくれていて、カルテを見たら、数値がハイライトされていたのだが、それを見て先生、「子宮頸管の長さ?そんなものは気にしなくていいからね。こんなの、みんな違うんだから」と、念を押された。
実は、切迫早産の診断に関しては、上海のアメリカ人の先生も、このフランス人の先生とまったく同じ事を言っていて、リスクを心配する気持ちを尊重してくれつつも、「3ヶ月の入院とは、過剰措置だ」と言っていた。とは言え、油断は絶対に禁物。上海に戻ったら、今後は高リスク出産専門(!)のドイツ人医師が私の担当になってくれるので、経過を慎重に見ながら、フレキシブルに最適な方法をとれれば、と思う。
医療って、技術もだけれども、国や置かれている状況によって総合的な判断が異なって来るんだな、ということが改めてわかった経験だった。未熟児の受け入れ先が不足しているために、少しでも多くの子どもを、より正常な週数で産まれるようにしてあげよう = 母親が入院、という、胎児中心(勿論、母親側に身体的リスクがまったく無い場合)なのが日本の考え方だと思うし、リスクを考え過ぎて母親の実生活に支障を及ぼすよりも、自然な生活環境に居つつ、何かあれば、その都度適宜対応、という、母親と胎児の両方のバランスをとろうというのがフランス(たぶんアメリカも)の考え方。あとは、フランスやアメリカは入院費が高いというのも大きな要因なのかと。
病院の中庭は、とても広くて緑が青々としていた。第3子とかw、もしパリで産むことがあれば、この病院がいいなぁ、なんて思いながら、義父と病院を後にしたのだった。
ちなみに診察料は友だちだから、ということで無料だった。本当にありがたい〜![]()
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Commentaires
電車の中で読んでいて、笑っちゃいました〜。嫁姑のお話も面白い〜。身体大事にしてくださいね♪
Rédigé par: | le jeudi, juin 23, 2011 à 09:40 AM