"預言者" The Prophet

預言者 The Prophet
カリール・ジブラン 著
http://www.amazon.co.jp/預言者-Prophet-カリール・ジブラン/dp/4880862517/
世界中で読み継がれていると言う、カリール・ジブランの短編詩集。
メタファーが散りばめられている、独特の世界観を持った詩集で、最初はどの言葉が何をさしているのか、判断がつかないところもあったが、読むにつれて、不思議な心地良い世界に誘われる。
そして、ところどころで、はっとさせられて、その真意を考えては、感動させられる。
あなた達の子はあなた達の子ではない。
大いなる生命が自分自身に憧れる、その憧れの息子であり、娘たちだ。
あなた達を通して生まれてくるが、あなた達から生まれるのではない。
あなた達とともにいるが、あなた達のものではない。
子どもに愛をあたえることはできても、考えまであたえることはできない。
子どもには子どもの考えがある。
子どもの体を家におくことはできても、魂までおいておくことはできない。
子どもの魂はあしたの家に住んでいて、あなた達は夢のなかでさえ、その家へは行けない。
子どものようになりたいと願うのはいい。けれど、子どもを自分のようにしようとしてはいけない。
(p.037 子どもについて)
"あなた達を通して生まれてくるが、あなた達から生まれるのではない"とは、何と深い言葉だろう、と思う。この言葉の本当の意味に、私はまったく異論がない。私たちは、大切な子どもを託され、授かったのであって、恣意的に、悪意のある状況に置いてはいけない。愛情をもって、一人の個人として一種の敬意を払って育てていきたい、という思いを強くさせられる。
愛は自分自身をあたえるだけ。ほかには何もあたえず、なにも奪わない。
なにも自分のものとせず、誰のものにもならない。
愛は、愛だけでこと足りている。
自分で愛のゆくえを決められると思ってはいけない。その価値のある人なら、愛のほうがゆくえを定めてくれる。
(p.032 愛について)
確かに、愛は、焦って手に入れよう、コントロールしよう、というものではなく、自然に起こり、やって来てくれるものだと思う。まだまだ経験の浅い若輩者だが、自分のこれまでの経験を振り返ると、この詩から伝わってくることはとてもしっくりくる。皮肉なもので、青い鳥みたいに、自分で探しに行ってつかまえないといけないものなんだと思っているときほど、心が乱れ、結局何も見つからず、ふて腐れる。心静かに、自分の心に問いかけていると、色んなものが見えてきて、本当に大切なことは何なのかに気がつかされ、さらに心が穏やかになる。
この詩集の最後の一行は、最も衝撃的で、本質的である。カリール・ジブランの持つ世界観・宗教観の一端を垣間見ることができる。
秋の心地良い涼しい風と、温かい太陽の光を浴びながら、心穏やかに読んだ、印象深い一冊だった。
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Commentaires
今日なんとなくネットサーフィンをしていて行き当たりました。この詩、ぐっと来ました。感動しました。ついさっき、私の不機嫌で、たいしたことでもないのに息子をとても怒ってしまい、後味が悪い気持ちだったので、私にはこの気持ちが足りなかったのだ・・・と、気づかされました。早速この本を読んでみようと思います。
Rédigé par: | le mardi, avril 17, 2012 à 08:50 PM